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富士山環境研究センター 東京事務所(事務局)
〒169-0072 東京都新宿区大久保2-5-5 中村ビル2階
TEL:03-6273-9723
E-mail:contact_lab@labfuji.com
FAQ(よくある質問)
※ 富士山測候所を活用する会に関するよくあるご質問を掲載しています。
富士山測候所を活用する会(以下「当会」という)に関するよくあるご質問のページです。特に問い合わせの多いご質問を掲載しています。
1. 当会の発足経緯について
2. 富士山測候所の一部借り受けについて
3. 当会の運営資金について
4. 当会の支援について
5. 認定NPO法人について
6. 富士山測候所を利用した研究について
7. 富士山測候所を利用する手続きについて


1.富士山測候所を活用する会の発足経緯について

NPO法人の前身となった「富士山高所科学研究会」とは

1999年にレーダー観測が終わった富士山測候所では、気象観測での役割をほぼ終えたとして冬季無人化され、廃止の可能性も高まっていました。そこを利用していた気象研究所、東京農工大学などの大気化学の研究者にとっては自由対流圏の大気の質を定点で長期連続観測できる場所であり、放棄してしまうには惜しいと考え模索を続けていました。2004年8月に、それまでバラバラで対応してきた研究者でつくったのが「富士山高所科学研究会」で、大気化学を中心に、天文学、高所医学、生態学などの研究者が分野を超え連携をはじめました。

NPO法人を立ち上げた理由は何でしょうか

「高所科学研究会」は、静岡・山梨両県の支援のもとに、レーダー建設時の現場責任者、著名な登山家を講師として迎え、シンポジウムを静岡と東京で行い世論に訴える一方、国会議員への支援依頼や、国土交通省、文部科学省、環境省、気象庁など国へ働きかけてきました。しかしながら、省庁間の壁は厚く、気象庁がもてあましたものを引き取る部署はありませんでした。そこで取り潰しを防ぐために庁舎を借用したいと考えましたが、「研究会」では責任ある借受団体になれないため、2005年に「高所科学研究会」が母体になり、NPO法人富士山測候所を活用する会を立ち上げました。このNPOは翌2006年に内閣府よりNPO法人として認証されました。


2.富士山測候所の一部借り受けについて

富士山測候所は誰でも借り受けできるのでしょうか

富士山測候所は気象庁が所管している国有財産です。2007年(平成19年)1月に改正国有財産法が施行され、民法上の賃貸契約に準ずる方法により山頂庁舎を借り受けることができるようになりました。同年5月に気象庁から「富士山測候所庁舎の一部貸付を希望するものの公募」がありましたが、公示書には公募に参加する者に必要な資格として以下の事項が記載されています。
①営利を目的としない公共性の高い研究目的に使用することを基本とする②予算決算及び会計令第70条及び第71条の規程に該当しない者であること③国税及び地方税を完納していること④経営の状況又は信用度が極端に悪化していないと認められる者であり、適正な契約の履行が確保されるものであること⑤公募説明会に参加した者であること。

富士山測候所をいつから借り受けているのでしょうか

富士山測候所を活用する会は公示を受けて2007年5月に企画提案書を気象庁へ提出し、6月に測候所の借用が正式に決定しました。第1期契約(2007年-2009年:3年間)の後、第2期契約(2010年-2012年:3年間)、第3期契約(2013年-2018年:5年間)にも連続して応募し、借り受けを継続しています。 当会の中村会長は借用に当たり次のような談話を発表しました。「多様な高所研究にかける研究者の皆様の期待も大きく、まずは安全に管理運営を行い、着実な研究成果を残すことが大切な責務だと考えております。今後とも、富士山が地球の環境保全にとって『特別な山』になっていくとともに、多様な極地高所科学研究が拡大していくことを期待するものです」

富士山測候所の施設の借り受け範囲は

第1期契約では建物は1号庁舎、4号庁舎、仮設庁舎の合わせて195.9平方㍍で借用期間も7月、8月の2ヶ月間だけでしたが、第3期契約では周辺土地も含め496.96平方㍍、借受期間も通年で利用できるようになっています。また、富士山測候所へ電気を供給している送電線施設(架空送電線約4㌔㍍及び埋設ケーブル約7㌔㍍)は第1期から借り受けていますが、通電できるのは有人となる夏季(7月1日-9月10日)の開所期間に限定されています。研究者や山頂班が山頂に滞在できるのもこの夏季に限られています。 詳しくは「研究活動」>「図表で見る活動のあゆみ 1.富士山測候所の借受契約」をご参照ください。

富士山測候所の正式名称は

「富士山測候所」の施設名は、2008年(平成20年)10月1日をもって「富士山特別地域気象観測所」となっています。なお、本ホームページ上では「富士山測候所」の名称を使用しています。

富士山測候所の住所は

気象庁と締結している国有財産有償貸付契約書には、貸付物件の所在地として以下のとおり記載されています。
 所在地
(庁舎名)
 静岡県御殿場市印野字富士山南山2878番3地先
(富士山特別地域気象観測所)



3.団体の運営資金について

NPOの活動資金はどこから来ているのでしょうか

企業の場合は、モノやサービスの対価を収入としていますが、当NPO法人の場合は会費、寄付金、事業収入、助成金など資金源は多様です。意外と思われるかもしれませんが、公的な補助金は一切受けておりません。現在のところ、当会の主要な資金源は助成金と事業収入です。助成金は、NPOが主体となって行う事業や研究に対して、その意義を認めた民間の基金や財団などが事業遂行の手助けとして資金を提供するもので、申請にもとづき一定の審査を経て決定されます。 しかし、その獲得は非常に狭き門となっており、毎年変動が大きいため、自転車操業を強いられ、研究者はかなり自腹を切って研究費を捻出しているのが実情です。

富士山測候所の維持運営には年間どの程度の経費がかかっているのでしょうか

NPO法人としての年間運営経費は約3千5百万円ですが、その4分の3(約2千5百万円)は富士山測候所の運営にかかる経費で、そのほとんどが夏に集中しています。富士山頂で夏期約60日間の研究活動を安全・円滑に遂行するために、送電線、建屋などのインフラの保全費、ブルによる観測機材・食糧などの運搬費、山頂管理要員の労務費のほか、電気料、通信料、し尿処理などの経費がかかります。医薬品や酸素ボンベ、AEDなども準備しなければなりません。また、ロジスティックス拠点として御殿場市内に夏期のみアパートを借り上げて御殿場基地事務所を開設するため、賃借料、レンタカー、駐在員人件費などもかかります。


4.当会の支援について

会員になるにはどうすればいいでしょうか

当会の目的に賛同して入会をご希望されるかた(団体または個人とも同じです)は、ホームページの入会申込送信フォームに必要事項をご記入のうえ、送信ください。または、入会申込書をダウンロードし必要事項をご記入のうえ、事務局宛にFAXでお送りください。 事務局から折り返し、「年会費払込取扱票」をお送りしますので、お振込をお願いいたします。お振込を確認後、会員登録をさせていただきます。 詳しくは「ご支援ください」>「会員になる」をご参照ください。

正会員、賛助会員、学生会員の違いは何でしょうか

会員には団体・個人とも「正会員」「賛助会員」があり、さらに学生についてだけは「学生会員」があります。「正会員」は本法人の目的に賛同して入会し活動に参加する個人又は団体で、総会における議決権がありますが、「賛助会員」「学生会員」は議決権がありません。

会員になるとどのような特典があるのでしょうか

「正会員」及び「学生会員」については富士山測候所を利用する場合の利用料金で割引料金が適用されるほかは、全ての会員の方に、活動報告としての会報誌『芙蓉の新風』(年1回発行)の送付、メールによるニュースリリースの送付などを行っております。また、HPの会員限定頁では夏期観測期間中は山頂から高精細のライブカメラ画像はじめとするコンテンツをご覧いただくことができます(*IDとPWが必要)。なお、8月には会員の皆様宛に日本一高い場所にある富士山頂郵便局から消印付きの暑中見舞い(または残暑見舞い)はがきを投函しています。

退会するにはどうすればいいでしょうか

都合により退会される場合は、退会届をFAXまたはメール添付で事務局宛に送付ください。なお、納付いただきました当年度分の会費につきましては、返還いたしませんのでご承知ください。 詳しくは「ご支援ください」>「会員になる」の「退会される場合の手続きについて」をご参照ください。

寄付をするにはどうすればいいでしょうか

当会では私たちの活動にご賛同いただける方からのご寄付を募集しております。可能な範囲でお寄せいただければ幸いです。寄付金振込みの手続きは「寄付金振込通知書」をホームページからダウンロードし、住所、氏名、寄付金額、連絡先などをご記入のうえFAXまたはEメールに添付してお送りください。。振込先は銀行口座(みずほ銀行)または郵便口座でお願いします。 詳しくは「ご支援ください」>「寄付をする」をご参照ください。

寄付した場合、寄付金控除は受けられるのでしょうか

当会は認定NPO法人( 27生都地第1438号 平成28年(2016年) 1月8日)ですので、寄付金に対しては「税制優遇措置」が適用され、寄付金額の約50%が税額控除されます。寄付金の入金確認後「寄附金受領証明書」をお送りしますので大切に保管し、確定申告のときに提出してください。 詳しくは「ご支援ください」>「寄付金控除の手続き」をご参照ください。

5.認定NPO法人について

認定NPO法人を目指している理由は

認定されることで社会信用力を高め、寄付や助成といった安定した収入源を確保し団体の財政基盤の強化をはかるのが目的です。 認定NPO法人というのは、NPO法人のうち ①広く一般から支持を受けているか ②活動や組織運営が適正に行われているか ③より多くの情報を公開しているか などにつき「より客観的な基準において、高い公益性をもっている」と所轄庁から認定された法人のことで、様々な税制上の優遇措置が与えらています。認定されることは社会の信用力が高まることにつながり、そのことをPRすることで、ひいては寄付や助成といった安定した収入源を確保し団体の財政基盤の強化をはかることが期待されます。
NPO法人の数 現在約5万のNPO法人がありますが、そのうち認定NPO法人(仮認定を含む)は611団体です。(日本NPOセンター現状調査より 2014.3.31現在)

認定NPO法人ではなく、まず仮認定NPO法人をとろうとしたのはなぜでしょうか

最終目標は認定NPO法人ですが、まだ認定NPO法人になる要件が揃っていなかったため、"税制優遇措置は同等でしかも取りやすい"仮認定NPO法人をまず申請し、認定NPO法人はその次のステップの目標に据えたものです。 NPO法が改正される前の認定基準は、パブリック・サポート・テスト(PST:公共性が高いかどうかをどれだけ一般に支持されているかで判断する基準)が最大の難関で、NPO法人のうち認定された団体は0.5㌫程度に留まっていました。しかし、改正NPO法では、①3千円以上寄付した人が100人以上いれば認定NPO法人になれ②スタートアップ支援のため、要件からPSTを免除して税制上の優遇措置を認めるという「仮認定NPO法人制度」が用意されました。当会では申請時点では①の要件は満たしていませんでしたので、②を利用して東京都に「仮認定」の申請をし、2013年7月29日に仮認定NPO法人に仮認定されたものです。 その後、仮認定有効期間内の2016年1月8日に認定NPO法人 (27生都地第1438号) に認定され、有効期間も5年間に延長されました。


6.富士山測候所を利用した研究について

富士山測候所を利用している機関と利用者の数は

NPOが管理運営することにより、気象庁が管理していた時代には利用できなかった宇宙線の測定、生態学、高所医学や高所トレーニングなどといった幅広い分野の研究者に開放することができるようになりました。利用希望者はその後増加し、毎夏の観測には延べ400人以上が参加するまでになっています。この間に分野横断的なこの研究施設には「新しいユニークな研究施設」という評価も生まれつつあります。 詳しくは「会について」>「図表で見る活動のあゆみ 2.夏期観測の参加者機関と参加者数」をご参照ください。

富士山が大気観測に適しているのはなぜでしょうか

富士山は日本最高の独立峰なので、山頂は多くの時間、上空の強風にさらされています。経済発展の著しいアジアの風下にありますから、汚染大気は直接やってきます。さらにアジアでの汚染ははるか太平洋を越え、世界に広がることが懸念されております。この長距離の輸送は、地表付近の大気の上に位置するいわゆる「自由対流圏」(地面の影響を受けない大気)で起こります。富士山頂は典型的なコニーデ型火山であることから、この自由対流圏に先端が突き出した形態となっており、大気化学の観測の拠点として最適な地点です。飛行機観測では不可能な連続観測もできます。大地に足を着けて観測が行える利点ははかりしれません。

世界の他の国の山岳では大気観測はどのようにして行っているのでしょうか

このような高所山岳には、様々な自然観測・観察の拠点、自然科学の研究拠点として、ハワイのマウナロア山、中国のワリガン山、ヨーロッパアルプスのユングフラウヨッホをはじめ複数の地点があり、大気化学のみならずさまざまな分野での観測、観察、研究に有効利用されています。山頂は冬季には極地になることから、材料分野などの先端技術の開発研究に極限環境としての性能試験の場を提供することも可能でしょう。こうした観点からすると、我が国においては山岳観測拠点の整備は遅れております。 一方、いま東アジアの大気環境は悪化の一途をたどっており、緊急な対策が必要です。世界的にも山岳を使って自由対流圏の観測を行う動きがあり、ネパールのクンブー渓谷のABCピラミッド観測所(EUが運営)、台湾の鹿林山などは2006年から連続観測を行っています。太平洋への出口に当たり観測空白域にある富士山のデータは注目されていますが、現在のところ夏の2ヶ月しか観測しておらず肩身が狭いのです。

大気化学観測は自動観測できないのでしょうか

大気化学観測でも自動化は理想ですが、PM2.5などエアロゾルや微量気体の採取には比較的大量の電力を必要とするものが多いです。そのため、現在の富士山頂では、バッテリーによる二酸化炭素の観測(国立環境研)以外まだ実行されていません。一方、気温や気圧の観測といった気象観測では、日々のメンテナンスを必要としない自動観測でも役割を果たせる面があります。残念ながら大気化学観測では、そういった技術水準が達成されていないものが多く、サンプルの採取や保存、標準ガスの分析器への供給など、観測員に頼るものが多くあります。 また、超微量成分や複雑で不安定な化学種の測定など、「現場でサンプルを採りたい」研究者が多いのも確かで、現在のところ、自動ではなく観測員によるフィールドでの直接作業も同時に必要です。

通年観測はなぜ必要なのでしょうか

微量気体、エアロゾル、降水・霧水などの化学成分濃度は、発生源や気象条件で大きく変動します。二酸化炭素濃度が植物の影響を受けて独特な季節変動を示すことや、オキシダントなどの日内変動のほかに季節変化があることはよく知られていますが、越境大気汚染の精密な研究にはどうしても、通年観測が必要です。しかし、前述(自動観測の項)で述べたように、現在、富士山頂では、二酸化炭素と宇宙線の一部についてバッテリーを使って通年観測が行われているだけです。
富士山頂が自由対流圏にある利点を活用して、大気化学研究者は、90年代より富士山頂で大気化学観測に取り組んできましたが、気象庁が有人観測を行っていた2004年までは、オキシダント、二酸化硫黄、エアロゾルなどの通年観測も若干行われていました。これらは富士山測候所の無人化に伴い、大容量の商用電源が利用できないため中断を余儀なくされています。
早稲田大学の大河内教授グループは、この問題の解決の一手段もかねて東南東斜面1300mの太郎坊で、微量気体、エアロゾル、降水・霧水などの通年観測を行っています。 また、省電力によるオキシダントの測定とバッテリーの組み合わせなど新しい技術による通年観測の試みも今後予定されており、世界のレベルに追い付き地球規模での物質循環の仕組みを明らかにするための観測を継続したいと考えています。通年観測によりデータの価値が一段と高まるとともに、自然の仕組みの詳細な解明に寄与できます。

今後の課題は何でしょうか

富士山は日本人にとって象徴的な意味をもつ山であり、かつ自然の威厳と壮大さを教えてくれる場所でもあります。気象庁によってこれまで維持されてきたさまざまな蓄積をさらに広く国民で共有し、山頂の美観を損なわない最小限の施設の維持発展をはかりながら、環境科学のみならず、地震火山学や天文学、宇宙科学や高所医学、スポーツトレーニング学、先端材料技術、極限環境機器開発など幅広い学問領域に開かれ、教育、野外活動の拠点としても利用可能な効率的な施設を実現することが重要な課題です。
しかし、世界の山岳活動拠点と異なり、頂上へのアクセスは極めて困難であり、冬季の富士山頂は徒歩による登山しか交通手段はありません。したがって、一研究者、一大学、一省庁のみでこの施設を維持できるようなものではありません。幅広く、山に関係する専門家や野外活動に従事する方々のご協力がどうしても必要です。
さらに、ハワイやヨーロッパアルプスの例からも明らかなように、山岳活動拠点は広く世界に向けても公開され、重要な情報発信を行う役割をも担うべきであると考えます。世界の拠点とも連携していくことにより、大きな国際貢献が可能ではないでしょうか。国際的な委員会などを設け、さまざまな国際機関と連携していくことも検討されるべきでしょう。


7.富士山測候所の利用手続きについて

富士山測候所は誰でも応募できるのでしょうか

富士山測候所は「開かれた研究・教育の拠点」を標榜しており、公募の際の応募資格には「NPO法人富士山測候所を活用する会の理念に賛同し、富士山測候所を研究・教育等に活用することを希望する個人または団体」としてあるとおり、その利用はすべての方にオープンにしています。みなさまのご参加をお待ちしています。

富士山測候所を利用するにはどうすればいいでしょうか

毎年12月初に、ホームページから翌年夏の富士山測候所を利用する研究・活用の公募を行っていますので、「研究計画書」(または「活用計画書」)をダウンロードして応募していただきます。

採否の決定はどのようにして行われるのでしょうか

NPO内部の学術科学委員会および活用委員会のそれぞれの審査委員で構成される審査会を経て、採否を決定いたします。 審査にあたっては①科学研究を行うのであるからには最高のものとして「学術科学的意義」と②富士山頂という特殊な場所であるから安全性を考慮した「実行可能性」の観点から1次審査、2次審査を経て決定しています。②に関しては、これまでの経験から初めての利用者は富士山頂での研究活動の特殊性を理解するのに時間がかかり、トラブルが多いことが分かっていますので、グループに経験者を含むか、または前年に現場を見て現地調査するなり事前体験されることをお勧めしています。また、審査・選考にあたり、事前にヒアリングをさせていただく場合もあります。

富士山測候所に機材などを設置する場合、気象庁、環境省や文化庁の許可を取る必要があるのでしょうか

富士山測候所の利用にあたっては、まず借受契約にもとづく気象庁の許可が必要となります。さらに、国立公園の特別保護地区に位置するため、建物等工作物の新・改・増築や土地の形状変更等の種々の行為について環境省所管の「自然公園法」に基づく規制を受けます。また、富士山は特別名勝に指定されている文化財であるため、文化庁所管の「文化財保護法」に基づく規制も受けます。このため、屋外に機材・工作物を設置する場合は、環境省および文化庁へ事前に現状変更申請し、許可を得る必要があります。これらの許可申請手続きは事務局で一括して行っていますが、必要な書類は別途提出していただきます。また、観測終了後は同様に、文化庁に対して現状変更終了報告書の提出が必要となりますので、設置前、設置中、撤去後の写真を撮影し事務局へ送付いただきます。

トライアル利用とは

公募は例年12月に行い1月末には応募を締め切り、翌年3月には審査が終了しています。しかし、2月以降になってから富士山測候所を利用したいという希望者も少なくありません。このようにシーズン間近にならないと決まらない試験的なケースがあるため、公募締切後も一定の条件で柔軟に利用できるよう、2013年度から設けたのがトライアル利用制度です。トライアル利用では、こういった制度の主旨からより多くの希望者に使っていただけるよう、初めての利用に限定して基本料金も免除しています。ただし、屋外に機器を設置するような研究等の場合はトライアル利用の対象として認めていません。時期的に環境省および文化庁の現状変更申請手続きが間に合わないためです。

学生公募とは

当NPO法人の設立趣旨では富士山測候所を学術研究・教育等の分野において広く開かれた施設として有効活用することを目的としていますが、特に教育的観点から学生の自主的な運営による調査研究活動に対して助成を行うもので2015年から始めました。2015年は「富士山頂での模擬衛星開発を通した技術取得・チームワーク形成訓練 Fuji-Sat Challenge 」が選ばれました。

利用料金はどうなっているのでしょうか

料金体系は①基本料(電源・建物等の維持管理及び安全管理のための施設維持管理料)②運搬料(山麓太郎坊―山頂間の荷物上げ下げにブルを利用する場合の運搬料)③装置料(測候所に観測機材やPCを設置する場合にデータセンターに見立てた設置料、運用代行料など)④利用者料(山頂測候所を昼間だけ利用、あるいは終日利用に応じた利用料で、正会員および学生会員は割引料金が適用される)から成ります。なお、利用料金は消費税率の改正などの環境変化に応じて毎年見直し改定をしています。

利用料金はいつ支払うのでしょうか

夏期観測終了後、利用実績にもとづき利用料をご請求しますので支払っていただきます。ただし、基本料金(施設維持管理料)については事前に支払っていただければ資金繰り上助かりますので、可能な範囲でご協力していただいております。

天候不順等の理由で予定していた日程を取り止める場合は、キャンセル料はとられるのでしょうか

理由の如何にかかわらずキャンセルに伴う料金は一切いただいておりませんので、ご安心ください。 高所医学の研究に使用する測定機器は、水に濡れてしまうと故障の恐れがあるため、 研究予定日が雨である可能性が高い場合、実施を取りやめることもあろうかと思います。また、極地である富士山では、台風、強風、降雨など天候は安定していない日の方が多いと言っても言い過ぎではないと思います。その他に登山途中で高山病にかかり、登頂を断念する場合も多々あります。我々は常に安全を第一として山頂運営管理にあたっていますので、このような場合の”勇気ある撤退”を歓迎しております。もちろん、キャンセルに伴う料金は一切いただいておりません。 かけがえのない夏の富士山頂ですので、改めて日程を再検討していただき、事務局にご相談ください。

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